平成26年度技修会レポート(基礎課程42期 森千絵さん)
平成26年度技修会レポート
毎年総会に参加して頂いた会員の中からランダムで,総会の感想や近況報告をインタビュー形式でご紹介する企画です.
高山「森さんは技修会総会には準会員としての出席は経験していますが,正会員としての参加は初めてでしたね.インタビューさせて頂きますので,どうぞよろしくお願いします.」
森「こちらこそよろしくお願いします.」
高山「最初に自己紹介をお願いします.」
森「森 千絵です.基礎課程の冠橋義歯専攻の42期生です.専門学校に入学する前は,事務の仕事に8年ほど就いていました.向いていない訳ではなかったのですが,今一つやりがいが感じられず,インターネットで歯科技工士という資格を見つけて転向を決意しました.」
高山「卒後教育として歯科技工研修科に進学された動機は?」
森「新東京歯科技工士専門学校を卒業したら,すぐに働こうと思っていましたが,非常勤講師の先生の勧めで歯科技工研修科に進学を目指しました.歯型彫刻に力を入れており,数々のコンテストで賞を獲得していることが一番の魅力でした.」
高山「歯科技工研修科の彫刻技術は非常に高い評価を受けていますね.」
森「自分もコンテストで賞を取りたいと気持ちを抱いていましたが,夢は叶いませんでした.」
高山「総会における新会員紹介では,研修生の時に製作した技工物をスライドに映す自己紹介して頂く企画を行っていますが,森さんの発表した技工物はどのような技工物だったのでしょうか?」
森「2点選びました.上顎左右6の陶材焼付冠は支台歯の形成が理想的で,任意に与える歯冠形態の自由度が比較的大きいケースだったので,こだわって作りました.もう一点は下顎左側4〜7のBRのケースで,FBIテクニックを用いた症例です.セット時に無調整だったので,自分でも感激しました.」
)))写真(((
高山「FBIテクニックは鶴見大学以外ではなかなか携われない技工ですね.貴重な経験だったのではないでしょうか?」
森「FBIテクニックをいきなり臨床でというのは確かに難しいと思います.ドクターの技術修得も必要と思います.素晴らしい技術なので,もっと広められたらとも思います.院内ラボなので,出来ない環境ではないと思います.」
高山「研修生の時の思い出深いエピソードなどがあればお聞かせ下さい.」
森「悲しい思い出はすぐに浮かぶのですが,技工ではないのですが謝恩会の準備は本当に大変でした.レクリエーション担当になり,仲間が盛り上げてくれて助かりました.」(笑)
高山「謝恩会も研修科時代の大きなイベントでしたね.森さんは神奈川県平塚市の歯科医院に就職されたそうですが,職場での技工は如何でしょうか?」
森「主に印象の石膏注ぎ,コアやテックを製作しています.時々ですが自費の仕事も担当させて頂いて,少しプレッシャーですが,チャンスを活かして技術を高めていけたらと考えています.」
高山「歯科医師とコミュニケーションはどうですか?」
森「現在の職場では歯科医師と良いコミュニケーションが取れていると思います.セット時の見学も出来るのでとても良い環境だと思います.」
高山「今回の学術講演は如何でしたか?例年の傾向では義歯をテーマにした学術講演は少なかったのですが,冠橋義歯を専攻された森さんにとって金属床義歯の内容は専門性が高く,少し難しかったかも知れませんね.」
森「今回の講演内容は金属床義歯だったので,上司や院長に参加して良いかどうか相談しました.何かしらのヒントを得ることが出来るからと,勤務日にもかかわらず参加させてくれました.感謝いたします.」
高山「理解ある職場に勤めらたようで,やりがいもバッチリですね.講演では何か得られたものはありましたか?」
森「中沢先生は適合試験を何度も行って,適合精度を向上させているお話は非常に感銘を受けました.サベイドクラウンを製作する時もあるので,義歯の知識は大変参考になりました.」
高山「分業化が進んでいる時代ですが,統合された知識の上で役割をこなしてゆきたいものですね.」
森「そうですね,チェアーサイドの知識も取り入れながら,患者さんにとってのベストを目指したいと思います.簡単ではないですし,色々問題もありますが頑張りたいと思います.」
高山「懇親会の方は如何でしたか?」
森「とても楽しかったです!ちょっと酔ってしまい,フラフラしてしまいました.」(笑)
高山「お酒はお好きですか?」(笑)
森「はい,お酒は大好きです!酔っ払って失敗することが結構あるので,決して強くはないです.」(笑)
高山「女性技工士が増えているように感じていましたが,森さんの職場は如何ですか?」
森「技工士は私を含めて4名ですが,女性は私だけなので女性技工士の労働環境などは同窓会や講演会で情報を得るしかないです.」
高山「総会・懇親会の参加者は少しずつ増えているようですが,若い方が多いのが実情です.できれば幅広い年齢層の同窓生に参加して頂き,情報を共有できる場にしたいですね.来年以降もぜひ参加して頂けたらと思います.」
森「これからも出来る限り同窓会に参加したいと思っています!」
高山「理事会としても同窓会をより盛り上げる企画を立てて行きたいと思います.今後ともよろしくお願いします.インタビューありがとうございました.」
森「ありがとうございました.」